私たちは父と母でできています。私たちが魂に肉付けをするために選んだ情報です。自分を愛する道半ばでは受け容れ難いことが多いですが、愛のバロメーターになります。両親との心の距離を適切な距離に調整することで、本来の自分へと整えていくことが可能です。父と母がセクシュアリティ(性的な魅力)を承認しあっていていると、子どものセクシュアリティは健全に育ちますが、性的な繋がりが弱い場合それは抑圧される傾向にあります。それぞれの祖父や祖母の記憶、出生当時の環境や、兄弟構成から生じている観念など、家族との時間で培った想いグセを整えていくことで、全く新しい自分への再誕生が可能です。
私たちが何か最初の家族との間で問題を抱える時、愛が足りないと感じたか、または過剰すぎたかどちらかです。そしてそのパターンは家族を離れてからも続くでしょう。私たちは幼少期に「愛の受信機」を形成するからです。無意識に埋め込まれた「愛の受信機」を調整することで、愛を感じられるようになります。「現象世界に映るものは自分の内側から映し出されたものである」というシステムを理解するまでは、家族の記憶に振り回される日々が続くでしょう。父と母を愛せていない状態は実は自らの一部を愛せていない状態です。父と母を愛さなければいけない、という訳ではありません。まずは、彼らを愛せない自分を愛する、ということです。
私たちの家族に関する体験はとても個人的な体験です。代々受け継がれてきた独自の価値観をもちますが、それらの中には一般的でないものも多くあります。特に母(または保育者)と過ごす非常に閉鎖的な関係性(全てではありませんが)の中で、母の期待に応えるために子どもは全力を尽くします。核家族化した時代において、母の王国でしか生きる術がない場合など、その影響力は絶大です。健全な自己愛だと思っていても、母の価値観に沿ったものである場合も多いのです。私たちは母の自己愛をコピーします。健全な自己愛とは、自分と自分の間に誰も存在しないこと。そこに至るには他者への無条件の信頼が不可欠です。本来の自分に戻る成長の過程では、愛されるために形成した人格を破壊するプロセスも必要になります。
父の存在は私たちの外側の世界を表します。父が祖父から、または社会からの承認を感じた度合いだけ、父は私たちの存在を承認することができます。私たちは社会からの承認を得て自らを社会に還元するようになりますが、父が自らの存在に対して疑問を抱いていると、私たちもまた自らを疑うようになります。父の承認は、私たちの意識の最も外側である神の承認へと繋がります。母との関係性は自分を観る目をつくり、父との関係性は周りから観られる目をつくります。まずは自己愛を丁寧に整えることが先決です。健全な自己愛へと整えることさえできれば、父との関係性を道標に、神の承認を受け取ることができます。
父と母もまた私たちと同じように、彼らの父と母からの愛と承認を得るために無意識の努力を重ねてきた存在です。そして、彼らと彼らの両親に無かったものをギフトするために降りてきたのが私たちです。彼らに愛を求める感覚から少し離れてみましょう。その渇望は私たちのものではありません。私たちは産まれてきた時に全てを持っていたからです。あなたが求め続けているものは何ですか? それは父と母が心の奥底で求めていたものと同じかもしれません。彼らに気づいて欲しい気持ちもありますが、先に私たちが気づく必要があります。父と母に求め続けたものを諦めることで、神から受け取ることができます。それこそが私たちの才能でありギフトです。
私たちが「最初の家族」との間に問題を抱えている時、「私の家族には、愛や信頼、安心感が無かったのだ」と語る人が多いでしょう。何故でしょうか。それは、愛や信頼、安心感のある繋がりを、私たちが知っていたからに他なりません。「最初の家族」との間に私たちが欲しかったものを与える場所、それが「新しい家族」です。友人、同僚、ビジネスパートナー、新しい家族の関係性は実に様々です。新しい命を迎えるための家族かもしれませんし、新しい概念を育むための家族かもしれません。私たちは、愛を得るために支配とコントロールが必要だった古い時代を超え、愛と信頼に満ちた全く新しい関係性を創り出す時代を迎えているのです。
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